缶コーヒー? ではありません
タイトルに上げたboss(ボス)のこと。よく尋ねられる。事務所の名前を「タウン・サポート・boss/オフィス・キタガワ」としてますが、「なんで缶コーヒー?そこで一服できんの?」「あんたがボスのつもりかいな!?」「珈琲館の隣りやから?」と、よく言われる。すんませんねえ−ややこしいネーミングして。しかも、高齢者には、不向きなカタカナと英語の組み合わせ!何考えとんねん!と、怒られそうですが、これも、それなりにこだわりがありまして・・・。

 “ボス”は、何をかくそう、ワタシが敬愛するアメリカのロッカー(備品ではありませぬ。音楽のジャンル)、「ブルース・スプリングスティーン」の愛称である。ワタシが、彼に出会った(当然ホントに会ったわけではない)のは、ちょうど大学を出て、就職した頃。洋楽好きのワタシの耳に、彼の曲が突然入ってきて、程度の低いわが日本の英語教育のお陰で意味は理解できないものの、「Oh!コレハ、タダモノ デハナイ」と感じ、すぐにレコードを買った。曲を聴いただけで、背中がゾクッとするところがあり、これは何かあるなと思い訳詩を読むと−−−ナルホド!こいつはあ〜すごい。背中がゾクッとさせられる意味がわかった。

 彼の歌のほとんどは、アメリカのブルー・カラー、いわゆる労働者階級の人たちが主人公だ。登場人物は、みな一日中、工場や建設現場で働いている若者たちで、彼らの日常の様々な仲間との出来事や恋人をめぐる愛憎、家族愛などが語られ、たどりつくはずもない夢とどうしようもない失望感とが混ざり合って表現される。聴きようによっては、単なる青春の挫折感を歌ったもの、根暗な歌とも受け取れるが、実はそうではない。彼の歌の根底に流れるのは、「確かに俺達は今、挫折を味わっている。底辺にいる」「でも、俺達は決してこのままでは終わらない。必ず這い上がってみせる」という若者のポテンシャルなおもい、エネルギーであって、それは言葉を超えて間違いなくわたしたちに迫ってくる。そして、それが曲を聴いただけで、体に反応する訳で、背中がゾクッとさせられる理由でもある。(少なくとも年齢に関わらず、そうした若者特有の感性、感受性を持ち続けていればの話ですが・・・)

 こんな事でワタシは、かれこれ25年近くも彼の大ファンを続けている。ファンであることに飽きたらず、最近は自前のバンドを率いて、彼の曲を演奏することまでやっている(もちろんボーカルはワタシ)。彼の歌のエネルギーを少しでも周りの人に伝えたいからだ。(間違いなく余計なお世話!)ビートルズやジョンレノンがいなくなった後、その時代の人々の生き方まで変えてしまうミュージシャンは、もうでないだろうと思っていたワタシの前に、「ブルース・スプリングスティーン」は突然現れた。そして、今も現役である。核廃絶運動に参加したり、ブッシュ大統領を痛烈に批判したりと、その反骨精神は健在である。しかし、残念ながら世界中で彼のアルバムは、発売と同時に1位になるのに(本国アメリカはもちろん、ヨーロッパでもロシアでも東南アジアでもオーストラリアでも等々)、なぜかわが日本では全く反応がない。新譜なのに、わが名張のネクワンでは注文せねば入荷しない!。(>−<)なんでえ〜!やっぱ、英語力のなさか・・・、悲しい!!

 いずれにしても、日本の若者よ、ロックをやりなさい!そして、へこみながらも、世間に大いに歯向かいなさい!それが、あなたたちの仕事です。そして、ついでに、というか、必ずやというか、政治にも口出ししなさい!それが真のロッカーです。(ちょっと自己陶酔気味ですが・・・)

 そんなこんなで、ここの事務所は、「タウン・サポート・boss」と名付けた訳で、ここに集う仲間は、「チーム“ボス”」と言われている。ホントは、愛称なので、小文字のbossではないが、それこそ缶コーヒーと間違われるので、小文字のbossを使っているまで。 以上! それじゃあ、みなさん、“ボス”のファンである、ないに関わらず、気楽に遊びに立ち寄ってくだされ!!よろしく。