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2008年01月10日
地方が考える力を取り戻すこと NO.406
今日は、伊勢新聞社創刊130周年記念講演会に出掛けた。目的は、片山善博前鳥取県知事(現慶応義塾大学大学院教授)の講演を聴くため(すみません、野呂昭彦三重県知事の講演もありました)。示唆に富んだ大変イイお話をきかせていただきました。「地方の再生とその条件」と言う演題でしたが、ズバリ、その条件とは、「地方が考える力を取り戻すこと」だとおっしゃっていた。
国の支援や補助を上手に活用することはいいけれども、国に頼るのは止めて、地方が自分たちの力で生きていくことを考えていくことが大切だと。国が何十年もやってきた公共事業中心の地方振興策は、結局、過大な借金を地方に負わせ疲弊させてきただけ、と一刀両断。人口60万人、税収がわずか500億円しかないのに6,000億円もの借金がある厳しい環境の鳥取県の知事として、やってこられた片山氏の苦労は並大抵のものではなかったろうと推測される。
財政赤字の中で、官がスリム化を進めているのに、あまりにも変わらない官依存の地方(鳥取県)の体質をいかに変えていくか。東京や名古屋から遠く離れ、下請けを中心とした零細企業ばかりの地域で、いかに独自の技術・製品開発を行っていくか、収益の高い産業が根付く仕組みづくりをしていくか、そんなところに心血を注がれた片山氏の実体験的なお話をいくつかのエピソードを交えながら聴かせていただいた。地方行政に関わる者は、今、沈思黙考して、真に地域住民にとって何が必要かを考える時だと締めくくられた。勉強させていただきました。
※伊勢新聞社創刊130周年記念講演会(津都ホテル)
※片山氏も改革派知事と呼ばれた面々の一人ですが、パフォーマンスが全面に出ている北川氏や浅野氏と違って、地道に真剣に地方自治を考えている政治家(今は大学院教授ですが)という印象を受けました。もっと、たくさん、お話を伺いたい気も・・・。
投稿者 boss_blog : 2008年01月10日 21:52