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2009年03月17日
くろしお学園おわせ分校をたずねてきました NO.623
卒業式の前日ということで、その練習を見学させていただきました
お昼は給食を一緒にいただきました
こんなメニューでした。学校給食をいただくなんて、○十年ぶり!?
手前にくろしお学園の教室、それに続いて尾鷲小学校の教室があります。というか、みんな一緒です。
運動場も共有。というか、同じくみんな一緒です。
特別支援学校東紀州くろしお学園おわせ分校を政務調査で訪問してきました。昨年の9月の定例会で、特別支援教育や特別支援学校のあり方について、一般質問し、向井教育長と「ともに学び、ともに生きる、共生の考え方」について、議論をしました。ノーマライゼーションが叫ばれる現代においても、人生のスタート時期である教育の世界では、まだまだセパレートされた世界が続いています。「同じ空間での学び」の重要性を訴えたところです。
具体的には、特別支援学校の高等部の生徒急増対策として県教委が打ち出した、空き教室の出ている県立高校への特別支援学校の併設案において、「共生の理念」が活かされていくのかどうか、教育長と意見を交わしました。「特別支援教育には、障がいのある子どもたちの自立、社会参加を支援するという点と、障がいのある子どもたちも、ない子どもたちもともに暮らすノーマライゼーション(共生)の考え方を広める場という二つの理念があり、どちらの機能も持てる特別支援学校の整備を進めていきたい」という、教育長の答弁に一定の評価と期待をしたところです。
一方、この質問後、多くの方から、ご意見やご要望をいただきました。その中で、一番多かったのが、くろしお学園おわせ分校をぜひ見てほしいとのご意見でした。くろしお学園尾鷲分校は、市立尾鷲小学校に併設されています。障がいを持つくろしお学園の児童生徒たちと、小学校の児童たちが、同じ校内にいて、自然な形で交流が図られているとして、評価されてきました。もちろん、分校側が間借りをしてきた訳で、計画的な併設ではありませんでしたが、ともに学びともに生きる、理想の姿がそこには出来上がっていました。残念ながら、尾鷲小学校の改築に伴い、分校はこの4月から、空き教室化している尾鷲工業高校に移る計画となっています。そうなる前に、ぜひとも、今の状況を一度見ておきたいと思い、同僚の杉本県議、津村県議とお伺いしてきました。
午前中は、くろしお学園の卒業式の練習の様子を見学させていただいたあと、お昼には児童生徒の皆さんと一緒に昼食をいただき、午後は授業風景や校内の様子、移設先の工業高校の改修状況等をゆっくり見させていただきました。卒業式前日という大変忙しい時にもかかわらず、大山校長先生、佐藤教頭先生はじめ、多くの先生方に案内や説明等お世話をお掛けしました。本当に、ありがとうございました。
特別支援学校が併設されていることによって、具体的にどんな交流があるのか、尋ねたところ、先生方からは、ここには意図的な「交流」というものはありません、というお話だった。なるほど、と感じさせられました。音楽や体育、給食の時間における交流はあるものの、隔たりのない校舎の中では、子どもたち同士、廊下を行き来する中でのふれあい、休み時間における運動場での遊びでのふれあい、すべてが自然な「交流」であり、お互い顔と名前がつながる関係、接し方が分かる関係、つまりは、それが友だちだということなのでしょう。取って付けたような、「交流」という言葉は、ここでは不要なことがよくわかりました。小学校の改築により、セパレートになってしまうことは残念ですが、ここで培われた「共生の理念」が、どう継承されていくのか、どう活かされていくのか、県教委の対処の仕方をしっかりと見ていきたいと考えます。
投稿者 boss_blog : 2009年03月17日 23:31