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2011年08月30日

被災地での調査報告その② NO.792

 テレビのどのチャンネルをまわしても「ドジョウと金魚」の話ばかりですが、何はともあれ民主党の新代表に野田さんが決まりました。三人目の正直!?といった見出しもおどっていましたが、とにかくこの際落ち着いた政治を望みたいところ。特に、どの報道も触れていますが、震災対策や原発問題、経済復興など、国難とも言われているこの状況下で政治を進めるには、「ねじれ国会」がそのままでは、どうしようもありません。制度改革も含めて、政治が前に進む手法、知恵を出し合ってほしいと思います。

 相変わらず、ちょっと?長いですが、報告の続きを。また、念のためですが、少々非難めいた表現もでてきますが、できるだけ被災状況を知るためにも、聴き取った通りに書かせていただきました。関係者の皆様には悪しからずご了承を。

釜石1.jpg
※宿泊した釜石市の駅前商店街の被災の模様です。

釜石2.jpg
※1階は津波の襲来で激しい損傷状態です。夜の到着でしたが、信号も電気もついていませんでした。

釜石3.jpg
※釜石市から山田町へ抜ける途中。大槌町あたりです。後ろは、被災した学校のようです。

釜石4.jpg
※ここに町があった・・・・・ガレキ撤去が随分進みました。足元をみると、建物の基礎が・・・たくさんの家が建ち並んでいたところでしょう。今は、まるで荒野のよう・・・

①8/4 静岡県の現地対策本部のある遠野市浄化センターにて 「静岡県の被災地への支援について」調査
説明:小川英雄 静岡県危機管理部理事

・静岡県は、いち早く被災地に現地支援調整本部を設置し、現地のニーズ調査から、支援物資の提供、さらには派遣職員の受け入れ態勢づくりに積極的に取り組んできた。

・知事会からは岩手に物資支援してとの要請あり。ならば、全面的に入ろうと決断した。ここ遠野市は、扇の要の位置にあり、ここに本部をおくことにした。東北人は、どちらかというと閉じてしまう人柄なので 地元遠野市の人と一緒に行動することがベターと判断。中国四川省とは友好関係にあったので、対口支援について聞き及んでいた。

被災地の支援にあって取り組んだ基本的な考え方
・被災者の立場にたち、被災自治体の手となり足となった活動する
・日々変わる被災地のニーズに的確にする
・混乱した被災地では、「何が必要ですか?」ではなく、「こういうことができる」と、具体的なメニューを提示する

・先遣隊11名(3/19~3/26)
主な活動=岩手県内の被災地を調査、主な支援先を大槌町、山田町に、被災した沿岸市町を支援する遠野市と連携 支援物資=スズキ自動車から提供受けた軽トラック10台、毛布、水、非常食
・第1次隊20名(3/25~4/1)
主な活動=遠野市浄化センターに現地支援調整本部を設置、大槌町、山田町、遠野市の物資拠点運営支援、遠野市災害対策本部に要員配置 支援物資=生野菜、果物、米、粉ミルク、下着、靴等生活必需品
・第2次隊26名(4/1~4/9) 主な活動=物資拠点運営支援を継続、被災市町の行政事務の応援ニーズ把握(一部事務を応援) 支援物資=野菜、果物、調味料、行政事務用品
・第3次隊26名(4/9~4/16)
主な活動=物資拠点運営支援を継続、行政事務の応援を開始 支援物資=子ども用文房具
・~現在は、第19次派遣隊24名

・知事会では、重なり避けるための調整は必要だが、振り分けは無理。市長会も含め、事務的な作業をするマンパワーはない。

・静岡県庁の危機管理部のヘッドが自衛隊出身者で、これだけの大災害だと現地に入ってみないとわからないと判断し動いた。遠野市は、以前から後方支援の訓練も行っており、被災地←→隣の自治体←→外の自治体へ という支援の流れを考えた。

・支援本部は4週間後に立ち上げ、県1/2市1/2の人員構成割合で派遣した。 現場は、罹災証明の手続きなど、市町の職員がほしいから、県内市町にもお願いした。人口割り等、構成割合の調整は静岡県が行った。(初めは、市長会、町村会に頼んだが、事務的なキャパがなかったので)

・財源については、4月は交付税でもらった。ありがとう、と言ってもらえる時期まで、9月末くらいまでは現地での支援を続けたい。

・地域経済の復興を考えると、物資については、ある時期からは地元で買ってあげる、調達してあげることも重要。

・静岡県のボランティアセンターも、同じ場所、遠野市浄化センターに設置している。仮設住宅に入居すると支援が途切れるので、これからは、ボラセンの役目が大きくなるのでは。

・後方支援拠点となった遠野市の存在は大きかった。後方支援の体制づくりに積極的に取り組んできた市長の存在は大きい。

投稿者 boss_blog : 2011年08月30日 22:52

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